今回インタビューさせていただいたKさんはヒトトコを通じて ITソリューションシステムの開発・運用などの事業を手掛けている東京コンピュータサービス株式会社に入社して2年半が経ちました。（インタビュー時点）

 

Kさんの現在の業務内容はシステムのテスト作業からプログラミング、機器管理補助や 社内MT運営補助をしています。

 

Kさんにはヒトトコとの出会いから現在についてお答えいただきました。

前職では体調を崩すこともあり、仕事することがしんどかった。

 

➡インタビュアー：就労移行支援を利用する前はどんな状況でしたか？

 

Kさん：

新卒で入社した会社は県外ですが今の会社と近しい業種職種で働いていました。

初めての就職で慣れない現場での人間関係や終わりが見えない業務だったこともあり、今思い返してもしんどかったです。

本当にしんどいときには出勤前に吐き気がすることもあり、体調にも大きな影響が出始めたので退職を決めました。

 

退職後、両親の勧めでヒトトコを利用することに決めた。

➡インタビュアー：就労移行支援を利用しようと思ったきっかけは何ですか？

 

Kさん：

退職から2週間程で両親からヒトトコを紹介されました。

最初は｢次の就職に向けて支援してくれるところ｣という程度の情報でした。

それを聞いた時は社会人としての基礎を教えてくれる職業訓練校のようなイメージをもっていました。

当時は、学生時代の就活からあまり社会人スキルを学んでいなかったと感じていたので、 それが学べるのであればと思っていたのですが、実際に見学・体験をしてみると 就職に必要なステップアップだけでなく、他人とのコミュニケーション、社会人としてのマナーなど、必要なことがたくさん学べるんだなぁと感じました。

正直、カリキュラムについて最初は｢これは自分に必要なのだろうか｣と思うこともありました。

ただ、ヒトトコの職員さんから｢自分の考えをまとめる｣｢相手に考えを伝える｣ことの必要性をしっかり説明していただき、 そのうえで｢自分の目指したい道｣を個別に考えてくれたうえでのカリキュラム参加を促してくれたので徐々に｢これは自分にも必要なことなのだ｣と考えるようになりました。

 

 

 

カリキュラムを通して「伝え方」を学ぶことができた。

➡インタビュアー：就労移行支援では具体的にどのようなことをされましたか？

 

Kさん：

記憶に残っているカリキュラムは｢JST（ジョブスキルトレーニング）｣です。

実際の想定できる職場でのコミュニケーションシーンを例に出して、どう答えたらいいかをシュミレーションするのですが、講師のヒトトコのスタッフがちょっとオーバーなくらいのリアクションをしてくれたりして、もちろん真面目なカリキュラムなのですが楽しく受けることができました。

コミュニケーションに苦手意識を持っていたわけではないのですが、カリキュラムを受けることで自分の発言や表情がどう相手に伝わるかが自覚しづらく、当時は自分の言いたいことを言っていて、相手のことを考えられていなかったように思います。

｢今までは伝わりづらかったんだなあ｣と気づくことができました。

それは今の職場でもコミュニケーションの必要があるので役に立っています。

 

ヒトトコ仲間との励まし合いながら就職活動をがんばった。

➡インタビュアー：ヒトトコからどのようにして就職が決まりましたか？

 

Kさん：

ヒトトコにいたときは職種業種に悩むこともありました。

そのなかでヒトトコのカリキュラムでハローワークに相談にきた際にヒトトコ職員の方と一緒に考えることができました。

｢やっぱりIT系に進みたい、エンジニアとして仕事がしたい｣という思いが強かったので今の会社の入社に向けて動きたいなと思いました。

ハローワークで求人を見つけてから就職までは2ヶ月ほどで短い時間でしたが、 ヒトトコに通ううちに｢いつでも就職してよい｣と感じたり 一緒に頑張るヒトトコ仲間との励まし合いもあり、大きなストレスなく就職活動はできました。

オンオフの大切さもヒトトコで学んだことのひとつです

 

仕事、プライベートともに全力。

 

➡インタビュアー：仕事のモチベーションはどのように上げていますか？

 

Kさん：

｢働く時は働く、遊ぶ時は遊ぶ｣ことは大事だと感じています。

先日関東のイベントにも参加したのですが、むしろ仕事をしっかりとしている分遊びもしっかりできると感じています。

仕事のための趣味、趣味のための仕事といったような。

入社してから半年くらいは覚えることも徐々に増えていき、業務になかなか慣れずしんどい時期もありました。

 

悩みがなくなったというよりは悩み方が変わった。

➡インタビュアー：就労定着支援ではどのような支援を受けていますか？

 

Kさん：

就職後のフォロー面談が月1回あって、そこでしんどいことを言えたのは大きかったです。

実際に業務まで変わらなくても、相談できる相手がいる、一緒に考えてくれる安心感は大きく、最初に入社した会社との非常に大きな違いだと思います。

もちろん今も新しく覚えることがあり、難しい業務が増えることもありますが、頑張ろうと思えるようになりました。

仕事内容が変わっても、できることが増えるというように考えるようになりました。

振り返ると悩みがなくなったというよりは悩み方が変わったように思います。

 

今は不安でも自信になることを増やしてスキルアップをしていく。

➡インタビュアー：最後にこれから就労移行支援を利用される方へのメッセージをお願いします。

 

Kさん：

ヒトトコに通われる方は一人ひとり何かしら悩みがある方だと思います。

その不安が取り除かれるようなことはなかなか難しいと思いますが、そのなかでも一つでもできること、自信になることを増やして未来に向かって考えて行けられたら人としても仕事でもスキルアップできるのかなと思います。

過去は変えられないけど未来は変えられる、ヒトトコはそのきっかけのひとつになるのではないかなと思います。